
「O脚が気になってスカートを履けない…」
「昔からO脚だけど、整体で治るの?」
「歩き方がおかしいと言われることがある…」
このようなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
O脚は見た目の問題だけでなく、放置すると膝や腰の痛み、歩行バランスの崩れにつながることがあります。しかし、「生まれつきだから」「骨の形が原因だから」と諦めてしまう方も少なくありません。
O脚の原因とは
整体師として18年間、数多くの患者さんと向き合ってきた中で、最も印象的な出会いの一つが、26歳の女性患者さんでした。彼女は幼い頃からのO脚に悩み、「もう治らないと諦めていました」と初診時に語ってくれました。
実は、O脚に悩む方の多くが、「生まれつきだから」「もう手遅れ」と諦めているケースをよく目にします。確かに、骨の形状そのものが原因であるケースもありますが、私の経験から言えることは、実は筋肉の状態が大きく関与していることが多いということです。
特に注目したいのが、前脛骨筋の役割です。前脛骨筋は、すねの前面にある筋肉で、足首を上げる動作(背屈)を担っています。この筋肉の機能低下やアンバランスが、実はO脚の大きな要因となっているケースが少なくないのです。
ある高校生の患者さんは、バレーボール部に所属していましたが、練習中のジャンプの着地で膝を痛めることが増えてきたと来院されました。診察してみると、前脛骨筋の緊張が強く、それに伴って膝が内側に入りにくい状態になっていました。
このケースでは、まず前脛骨筋の緊張を和らげることから始めました。すると、徐々に膝の動きが改善し、約2ヶ月後には着地時の膝の痛みも軽減。「ジャンプが怖くなくなりました」と喜んでくれたことが印象に残っています。
実は、O脚の多くは筋肉のバランスの崩れによって引き起こされており、整体によるケアで改善が期待できます。その中でも、特に重要なのが「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」と呼ばれるスネの筋肉です。日本整形外科学会の解説はこちら
前脛骨筋がO脚に影響を与えるメカニズム
前脛骨筋が硬くなると、足首の可動域が制限されます。すると、歩行時に足首が十分に使えず、代償的に膝が外側に開いてしまいます。この状態が習慣化すると、徐々にO脚が強くなっていくのです。
特に最近の生活様式は、前脛骨筋に負担をかけやすい環境にあります。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、前かがみの姿勢が増え、知らず知らずのうちに前脛骨筋に過度な負荷がかかっているのです。
40代の会社員の方は、「デスクワークが増えてから、足の疲れとともにO脚が目立つようになった」と相談に来られました。この方の場合、前脛骨筋へのアプローチに加えて、デスクワーク時の姿勢指導も行いました。3ヶ月後には、「鏡で見る自分の脚が変わってきた」と実感されていました。
整体でできるO脚改善アプローチ
① 前脛骨筋のリリース(緊張を緩める)
整体では、まず過剰に緊張した前脛骨筋を緩める施術を行います。スネの外側をゆるめることで、膝下の外側への引っ張りを軽減し、O脚の改善につなげます。
施術を受けたお客様の中には、「スネがほぐれたら歩きやすくなった!」と驚かれる方も多いです。
② 足首の調整
O脚の方は足首が硬くなっているケースが多いため、整体で足首の可動域を広げる施術を行います。足首が柔らかくなると、正しい歩行がしやすくなり、O脚の改善に役立ちます。
③ 骨盤と股関節の調整
骨盤が歪んでいると、前脛骨筋だけでなく、太ももの外側の筋肉も過剰に使われてしまいます。そのため、整体では骨盤と股関節のバランスを整える施術も取り入れます。
実際にO脚が改善したお客様のケース
30代女性のお客様で、「長年O脚に悩んでいて、スキニーを履くと脚の形が気になる」とご相談いただきました。
施術前に歩き方をチェックすると、足の外側にばかり体重が乗り、前脛骨筋がガチガチに硬くなっていました。そこで、前脛骨筋のリリースと足首の調整を行い、歩き方の意識も変えてもらいました。
1ヶ月後には、「立ち姿が変わった」とご本人も実感され、3ヶ月後には周りの人から「脚がまっすぐになった?」と言われるようになったとのこと。
ただし、ここで注意していただきたいのは、O脚の改善には個人差があるということです。年齢や生活習慣、これまでの経過によって、改善までの期間や程度は異なってきます。また、骨の変形が強い場合は、整体だけでの改善には限界があることも事実です。場合によっては、整形外科での精密検査をお勧めすることもあります。
最後に、O脚でお悩みの方々へのアドバイスです。まず、諦めないでいただきたいということです。適切なアプローチで、思った以上に改善が期待できるケースも多いのです。
この18年間、多くの患者さんのO脚改善に携わってきましたが、まだまだ新しい発見の連続です。特に前脛骨筋へのアプローチは、ここ数年でさらに理解が深まってきた分野です。これからも研鑽を重ね、より効果的な施術を提供できるよう努めていきたいと思います。