スマホ首・巻き肩が急増！整体で正しい姿勢へ

2025年2月27日 5分51秒

近年、スマートフォンの普及により「スマホ首」や「巻き肩」といった姿勢の崩れが急増しています。整体院に来られるお客様の中にも、首や肩の違和感を訴える方が多く、その原因をたどると長時間のスマホ使用が影響しているケースが非常に多いのです。

整体師として18年のキャリアを重ねてきましたが、ここ数年で特に急増しているのが「スマホ首」と「巻き肩」の症状です。今日は、私が実際に担当した患者さんの症例を交えながら、これらの症状の原因と改善方法についてお話ししたいと思います。

■ スマホ首・巻き肩とは？

スマホ首とは、長時間スマホを覗き込む姿勢が続くことで、首が前に出てしまう状態のことです。本来、頭の重さは約5kgほどありますが、首が前に傾くとその負担は倍増し、肩こりや頭痛の原因になります。

一方、巻き肩とは、肩が内側に巻き込まれた状態のこと。デスクワークやスマホ操作で前かがみの姿勢が続くと、胸の筋肉が縮まり、肩が前に出てしまいます。これにより、呼吸が浅くなったり、猫背が定着したりすることも。

最近、特に印象に残っているのが、高校2年生のAさんのケースです。学校でオンライン授業が増え、自宅学習中心の生活になってから、首の痛みと肩こりが悪化。「スマホを見ているとすぐに首が痛くなる」という訴えで来院されました。

診察してみると、首が前に出た「ストレートネック」の状態で、さらに肩が前に丸まった典型的な「巻き肩」を呈していました。mesiaidさんの解説はこちら

私の整体院に通われている30代の女性のお客様は、デスクワークとスマホ使用が多く、慢性的な肩こりと頭痛に悩んでいました。特に夕方になると首が重だるくなり、ひどいときには目の奥が痛むほどだったそうです。

施術を行うと、首の前傾が強く、肩が内側に巻き込まれていました。胸の筋肉が縮んでいるため、肩甲骨の動きも制限され、背中の張りもひどい状態でした。

整体では、まず首の歪みを整え、胸郭の可動域を広げる施術を行いました。同時に、肩甲骨を正しい位置に戻す調整も実施。施術後には「呼吸が楽になった」「肩が開いた感じがする」との感想をいただきました。

現代人の姿勢の特徴

私の臨床経験から、現代人の姿勢の問題点として以下のような特徴が見られます：

1. 首の前傾姿勢（スマホ首）
2. 肩の前方回旋（巻き肩）
3. 背中の過度な丸まり
4. 骨盤の後傾
5. 体幹の筋力低下

これらの問題は、単独で発生するのではなく、相互に関連し合って全身の不調を引き起こしています。

首の歪みを整える 頚椎のアライメントを調整し、前に出た頭を正しい位置に戻します。これにより、首や肩への負担が軽減されます。
肩甲骨の可動域を広げる 巻き肩が進むと、肩甲骨の動きが悪くなり、背中が丸まりやすくなります。整体では肩甲骨の調整を行い、正しい位置へと導きます。
胸郭を開く施術 巻き肩の原因となる胸の筋肉（大胸筋・小胸筋）の緊張を緩め、自然と肩が開くように施術を行います。これにより呼吸が深くなり、自律神経のバランスも整いやすくなります。